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知ってトクする豆知識

中古住宅リノベーションの
知ってトクする豆知識

vol.

読書の秋にぴったりの照明計画

谷崎潤一郎の「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」という本に、まだ電灯のなかった時代の照明について書かれています。「江戸時代までの灯りはロウソクや行灯(あんどん)だけで、非常に雰囲気がよかった。何もかもあからさまに見せる必要はなく、見える部分もあり、見えない部分もあるのが趣。見えない部分があることで、想像力も働く」というような内容です。ところが明治以降、蛍光灯が普及するようになり、照明は一気に明るさを増しました。さらに戦後、世の中が平和になったことで明るく生きていこうという気運が社会全体で高まっていきました。もともと日本人は、瞳が黒く明るさに強いということもあり、蛍光灯によって室内の照度がどんどん高くなっていったのです。

それから何十年も経った今、照明による情緒がまた見直されるようになっています。ホテルやカフェ、住宅でも寝室やリビングなど落ち着いた雰囲気を重視する空間では、「昼白色」「昼光色」と呼ばれる蛍光灯の白い光より「電球色」と呼ばれるオレンジ色の光が取り入れられることが増えています。ただ、照度が落ちると本が読みにくくなるという問題も。集中するには、オレンジの光より白い光の方が適しています。

そこでおすすめなのが、部屋全体を一気に明るくするのではなく、場所ごとにポツポツと灯りをつけるという方法。例えばリビング全体の照度は低くしておいて、デスクやキッチンなど集中したい場所にはスタンドライトなどを置いて明るくするという方法です。

気をつけたいのが、蛍光灯の白い光と電球色のオレンジの光が混ざらないようにすること。これが混ざってしまうと、とたんに空間に違和感が生まれてしまいます。手元の白い光を使う時はオレンジの光を弱めるなどして調整しましょう。こうすることで、リラックスした雰囲気と読み書きにも集中できる空間の両方を作ることができます。

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