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解体新所

リノベーションは、外科手術に似ている。そんなふうに思うことがある。まず、その家が抱えている問題を見つけ、改善する方法を考える。

滞っている動線。

使いにくさから生まれる、日々の小さな不便。

傷んだ場所や故障した設備。

そして、うまく言葉にできない居心地の悪さ。

問題のある部分を解体し、必要に応じて撤去や補修を行い、そこへ新しい機能や設備を組み込んでいく。まるで、家に手術を施しているような仕事。

もちろん、外科医でもなければ、実際に手術をした経験があるわけでもない。工事を行うのも、それぞれの技術を持った職人たち。あくまでも、リノベーションと向き合うなかで浮かんだ、個人的なイメージ。

 

 

人の身体と同じように、家も表面から見えるものがすべてではない。壁や天井をめくり、内部が現れて初めてわかることがある。

「なるほど、こういう造りだったのか」

「思っていた以上に、傷みが進んでいる」

そんな発見は、決して珍しくない。古い建物であるほど、図面や外観からは予測できなかった状態が隠れている。だからこそ、解体工事がひと段落したタイミングを大切にしている。

建物の内部が見えるようになった段階で、あらためて現場を確認する。

当初の計画どおりに進められるのか。

補強や補修を加える必要があるのか。

あるいは、計画そのものを軌道修正したほうがよいのか。

リノベーションは、図面の上だけで完結する仕事ではない。実際の建物が見せる状態を受け止め、その場で判断を重ねながら、よりよい形へ整えていく仕事でもある。

 

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