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現場review|造作洗面台

幅1m80cm、奥行き60cmの洗面台を造作。

下部のキャビネット。洗面ボウルの下は扉を設けず、オープンにした。配管を隠さずに見せることで、家具のボリュームに抜けをつくり、足元が重たくならないようにしている。
今回の大きなポイントとなったのが、格子状の前板。すべてを木の面材で覆うと、濃い色の塗装と相まって、家具全体が少し重く見える可能性があった。そこで、一部の前板を格子に変更。
木を使いながらも、細かな隙間と陰影が生まれ、正面にほどよいリズムが加わった。古家具のような落ち着きは残しつつ、少し軽やかな印象に整えることができた。

上部の収納。こちらも扉を設けず、オープン収納としている。左側には、ハンガーを掛けるためのパイプを設置。洗濯機の近くで衣類を一時的に掛けたり、洗濯後の作業に使ったりできる場所とした。
中央は可動棚。収納するものに合わせて、棚の高さを変えられるようにしている。右側には、L字型の固定棚を設けた。電動歯ブラシなどを置き、そのまま充電できるスペースとなる。

今回の計画で意識したのは、重厚感と軽やかさのバランス。濃い色に塗装した木部によって、古家具のような深みと趣を持たせたい。一方で、幅180cmの家具をすべて閉じた収納にすると、洗面室に対して存在感が強くなりすぎる。
そこで、洗面ボウルの下や上部収納を開き、前板の一部に格子を取り入れた。色や素材によって重厚感をつくり、形や隙間によって軽さを加える。収納量や使い勝手だけでなく、家具の「密度」を調整することも、造作を考えるうえで大切だと感じた洗面台だった。

