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現場review|洋室に造作障子

障子と聞くと、まず思い浮かぶのは「和」の空間。今回、障子をつくりたいと相談を受けたのは、洋室。それも、住まいの中心となるLDKだった。和室らしくなりすぎず、洋の空間にも自然に馴染む障子。

最初に作成したデザイン案の一部。少しずつ格子の間隔やバランスを変えながら、10案以上を描いた。考えるのは、障子を閉めたときの姿だけではない。開けたときには複数の建具が重なり、一枚の障子のように見える。その状態でも格子が不自然に重ならず、ひとつのデザインとして美しく見えるように検討していく。

 

いくつもの案のなかから選ばれたのが、このデザイン。建具だけでなく、障子を納める敷居と鴨居も含めて詳細図を作成した。格子は、できるだけ少なく。線を減らすことで余白が生まれ、一般的な障子とは少し異なる、端正でシャープな表情を目指した。

今回は、障子紙の代わりに「ワーロンシート」を採用している。柔らかな光を室内へ取り込みながら、一般的な障子紙より耐久性に優れていることが特徴。指でつつき、うっかり破ってしまうような心配も少ない。和紙に近い風合いのものから、桜やもみじをあしらったものまで種類も豊富で、空間に合わせて表情を選ぶことができる。

障子には、意匠だけではない役割もある。窓と室内の間に空気の層をつくることで、窓際から伝わる冷気や強い日差しを、穏やかに和らげてくれる。

和の印象が強い障子。けれど、格子の構成や素材を少し変えるだけで、その佇まいは大きく変わる。昔からあるものを、そのまま使うのではなく、今の空間と暮らしに合わせて整え直すことで、障子は、洋室やLDKにも美しく馴染む建具になる。

今回はここまで。

それでは、また次回の「設計の余談」で。

 

 

↓前回の設計の余談はこちらから

 

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