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あなたの知らない違法建築、違反建築 -04-

完了検査を受けていない建物を、保育園にリノベーションできるか、の続きです。

                                                         ちなみになのですが、リノベーションの中に、今回のように元々と違う用途で建物を再利用する、こういう場合のことを「コンバージョン」と呼んだりします。用途変更を英語にしただけなんですけどね。        

                                                                   

                                                        さてまず1個目の条件。完了検査を受けていない場合はそれに相当する検査を受けること。これは第三者機関に「建築基準法適合状況調査」というものを実施してもらいます。略して法適合調査と言ったりします。第三者機関とは、新築の確認申請の時に申請書類を審査し建築確認の許可が下ろせる会社があるのですが、主にそういった会社に調査を依頼することになります。

                                                    例えば日本ERI株式会社が行っている業務としてこんなふうに書かれています。

https://www.j-eri.co.jp/gyoumu/hotekigojokyochosa/goannai.html

                                                                    調査員に現地に来てもらい、建築確認申請時の図面と見比べながら、敷地や建物の配置、大きさ、高さ、窓の大きさと位置、設備の状況など建物形状について調べていきます。そしてその結果が報告書として送られてきます。

           

                                                            

                                                            「どこも異常なくパーフェクトです!」となるわけもなく、不適合箇所が指摘されて送られてきます。ここでひ思い出していただきたいのが-01-で登場した「違法」と「既存不適格」です。

                                                              

                                                             つまり、そもそもNGなのが違法、法律が新しくなったので古い仕様がそぐわなくなったのが既存不適格。違法部分はもちろん是正を行う必要があります。ただ、「建物の配置が違っています」とか「2階建てのはずが3階建てになっています」みたいな違法だと、是正できる見込みはかなり低いですね。

                                                           

                                                             そして既存不適格の箇所は、「改善してください」というところと「それは仕方がないので報告だけでいいです」というものに分かれます。今回の場合は、庇が敷地から出ていたり、換気扇に防火ダンパーが付いていなかったりという指摘で、それらはなんとか改修できるね、ということで一安心。

                                                                     がしかし、最後の難関「耐震」については、保育園として使用する場合は「仕方ないよね〜」とはならず「現在の耐震基準に適合させる」ということが必須となります。これがホントに難関なんですよね。                 

                                                    ではこの続きは次回に。

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