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ガウディ建築巡り カサ・バトリョ
ガウディといえばこれまでご紹介したサグラダ・ファミリアが代表的な作品ですが、個人的には今回ご紹介するカサ・バトリョがとても印象的でした。
ドールハウスみたいですね。ガウディらしい有機的な形をしながらも、スッキリとまとまった感があるのと、
この形ながらも違和感なく街に溶け込んでいます。ここにも自然をモチーフにした彼のデザインの力があるのでしょうね。
近くで見るとこの造形!自然に見えて、」ものすごく緻密にデザインされていることがわかりますね。
この形に従ってサッシが作られているあたり、えげつない技術やな〜と思います。
では中へ。
この階段、生きているみたいです。写真でもわかりますが、この手すりは触れてみたくなる絶妙の曲線です。
このハンドルも有名ですが、建具といいますと…
挙げていたらきりがないですが、一つずつが人を楽しくさせる、そして柔らかく包み込むようなデザインです。
しかも3枚目の写真はこの形状で折れ戸ですからね。よう作ったな〜〜が正直な感想です。
また、装飾性だけでなく、このように窓には通風口が設けられていて、デザインと機能が上手にミックスされていることがわかりますね。
そしてここでも、内部空間の採光と通風を確保するための吹き抜け空間が設けられていて、
屋上階はカサ・ミラでも見ることができたフニクラ曲線による構成になっています。
サイドのスリットに間接照明が入っているように見えますよね。
ここからは外部の光を取り入れています。こういうところが、装飾性をふんだんに見せつつ、自然の摂理や原理に従っている空間だという感じがするのでしょうね。
そして屋上に出ると、また遊び心いっぱいの造形に出会えます。住んでいて目にも楽しい場所ですし、街のオブジェ的な存在でもあります。あまりに気持ちよかったのでビールを1杯。
といった感じでガウディ建築を見てきましたが、個人的にはこのカサ・バトリョがベストでした。なんといってもこちらの建物はリノベーションなんですよね。
そういったこともさることながら、装飾性と機能性がみごとにバランスされていて、一見加飾に見えるのですが、全然重たい感じがしない。
これはひとえに「自然の摂理」を忠実に形や空間に取り入れているからだろうなあと、そんなふうに思いました。建物に対する向き合い方のいい勉強になりました。