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Y様邸マンションリノベーション④
ここまでは順調に進んでいたものの、引き渡しの1週間前、クロスに問題が見つかった。トイレに採用したのは、サンゲツの「SGB2128」。現在は廃番となっている織物クロス。よく見ると、クロスのジョイント部分が揃っていない。

あらためて調べると、メーカーの資料には、自然素材のためジョイント部分が揃わない場合があるとの記載。引き渡し直前に、これは困った。ジョイントに見切り材を入れれば納まるのか。スチレンボードを使って試してみたものの、やはり違和感が残る。

さらに、工事期間中に今回のクロスが廃番となったため、わずかに残っていた在庫をすべて確保。床に並べてジョイントが合うかを確認すると、柄そのものはきちんとつながる。もちろん、施工した職人さんも柄を合わせて丁寧に張ってくれていた。
問題は、施工後の素材の動き。ビニルクロスとは異なり、自然素材の織物クロスは、糊を付けて張ったあと、乾燥する過程で大きく伸縮することがある。つまり、張り直しても同じ状態になる可能性が高い。
さらに、一度張ったクロスを剝がすことで下地を傷めたり、ジョイントが今以上に目立ったりするおそれもある。検討を重ねたものの、同じクロスでの張り直しは断念した。

最終的には、お施主さまから新しいクロスの候補をいただき、そちらへ張り替えることに。新たに選んだのはビニルクロス。今度はジョイントもきれいに納まった。
自然素材ならではの魅力がある一方で、施工後の伸縮や仕上がりまで見据える必要がある。自然素材の難しさを、あらためて学んだ出来事だった。
