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ガウディ建築巡り サグラダ・ファミリア〜内部編
続いて、サグラダ・ファミリアの内部へとご案内します。
まずは簡単な平面図から。
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向かって右が生誕のファサード、左が受難のファサード、そして下が正面になるですがここが未完成、
そしてこの3つのファサードをつなぐエリアが礼拝堂ホールで、その上側にある半円上のエリアが祭壇スペースです。
右側を中から見ますと、
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自然光をふんだんに取り込む全面ステンドグラス!柱や梁の造形がものすごいことになっていますね。
振り返って受難のファサード側
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こちらはステンドグラスが赤になっています。受難のイメージですね。
これだけの大開口が実現できたのは、ガウディが考案した構造、フニクラ曲線によるものです。
ゴシック建築で欠かせなかった外側への控柱・壁をなくせたことで、
開口部にダイレクトに光を取り入れられるようになったのだそう。
で、正面側はと言いますと
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こちらは工事中で、仮のものだと思いますが何となくガラスがはめ込まれています。
そして祭壇の方を向くと、
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天井の造形も素晴らしいです!でもずっと見ていると首が痛くなります!
そして中からは塔にものぼることができます。今回は祭壇向かって左側の塔にのぼりました
(といっても登りはエレベーターです)
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このクレーンで工事しているのが一番高い塔、イエスの塔です。ここに高さ17mの十字架がセットされるそうで。
今現在での完成予定は2026年。そして先ほどの正面のファサードが完成するのが2033年。
どうしていつも先へ先へずれて完成しないのかというと、サグラダ・ファミリアは何かの財団があるわけでも、
バルセロナ市が税金を投入しているでもなく、純粋に拝観料を建設にまわしているからで、
ここ数年でまたずれてしまったのは、コロナのせいで来場者が激減し、十分な収入が得られなかったから。
そりゃ時間かかりますね〜〜。
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下からだとかなり小さく見えるこうした造形もひとつひとつ丁寧にタイルが張られています。
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高所恐怖症のかたにはちょっと怖い?
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いやいやこの螺旋階段のほうが怖いかも。途中、けっこう暗いところがあるので要注意です。
といったわけで、サグラダ・ファミリア内部を簡単にご紹介しました。
最近でこそ有名な建物になりましたが、それこそ40年とか50年前は知名度も低く、
来場者がそんなにいないので工事費も捻出できず、
そうすると遅々として工事が進まなかったようなのですが、近年の観光地としての盛り上がりで
来場者が増えたこと、それと3Dの技術が進んだことで、ガウディが残した記録、実は
図面などの資料は戦火で失くなったり破損したりして、その解明も大変な作業なのだそうですが、
そうした最新技術を取り入れることで、スピードアップも図れているのだそうです。
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2033年を目指して、このアトリエで試行錯誤の連続なのでしょうね。完成が楽しみです。
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