土地探しをしていると、相場より安い土地に出会うことがあります。安いのにはたいてい変形地や旗竿地といった理由があります。また、「接している道路が私道である」こともその一つ。

建物を建てるときは、土地が「公道」に接していなければならないことが建築基準法で定められています。公道は、国道や県道、市道などを指します。原則として、個人が所有する「私道」は認められていません。ただし、私道であっても、行政に申請を出して許可を得れば建物を建てることができます。

申請するにはまず、測量を依頼して、道路の幅や形状などを行政に図面で報告しなければなりません。そしてもう一つ大切なことが、その私道の所有者全員から許可をもらわなければいけない、ということ。一人でも拒否されてしまうと、家を建てることはできません。

もちろん、現在私道に面してたくさん家が建っているのなら、同じように問題なく家を建てることができるかもしれません。ただ、所有者の一人が引っ越して別の人になった場合など、状況が変化したときにトラブルが起こらないとは言い切れないのが難しいところ。 私道に面した土地は、安いという魅力はありますが、その分面倒な手続きやトラブルのリスクが伴うものです。購入前にしっかり確認し、よく検討することをおすすめします。