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Recette(ルセット)について ー 暮らしの「レシピ」

Recette(ルセット)は、株式会社クララが手がけるリノベーションブランドです。その名前の意味について、「どういう由来なんですか?」と聞かれることがあります。


Recetteとは、フランス語で「レシピ」のこと。そう、料理で使われる「つくり方」や「工程」を意味します。

ではなぜ、リノベーションブランドの名前に「レシピ(Recette)」を選んだのか?そこには、私たちクララのリノベーションに対する姿勢や考え方が込められています。


Recette=リノベーションの「つくり方」


1. 設計のプロセスはレシピづくりにそっくり

私たちは、建築設計事務所として会社をスタートしました。設計の第一歩は、お客さまのご要望やご予算を聞きながら、図面を描き、素材や仕様を決めていくこと。これって、まさに料理のレシピを考える作業とそっくりなんです。つまり、「どんな暮らしにしたいか」という理想を、ひとつずつカタチにしていく——そんなレシピを一緒につくっていきます。

キッチンまわりのリクエストをまとめる
脱衣室の収納についての打合せメモ



2. 素材との対話から始まるリノベーション


リノベーションやリフォームは、すでにある建物がベース。素材の状態もいろいろで、いい味を出しているものもあれば、ちょっと手をかけてあげたいものもあります。それらをどう生かすか、どう組み合わせるか、どう料理(=デザイン)するか。この工夫こそが、私たちのリノベーションにおける「レシピ」なんです。

元和室の長押や書院、地窓にはまるように造作した本棚・デスク
壁・天井・梁をスケルトンにしてインテリアを構成



少し余談になりますが、実はわたくし濱野は趣味で国際パエリアコンクール「Paella Mania Cup」に出場しまして。この大会では、材料や調味料、薪、調理器具まで細かくルールが定められていますが、天気や火加減、食材の状態に合わせて、練習では毎回作り方をちょっとずつ調整しながら仕上げていきます。

この“その場に合わせて工夫する”っていう感覚が、リノベーションにもすごく近いなといつも思うんです。だからレシピという言葉は、自分たちの仕事にもぴったりだなと。




新しさと古さが混ざり合う、ちょうどいい暮らし


Recetteが目指しているリノベーションは、ただ新しくしたり、見た目を整えるだけじゃありません。


新しいものにはオリジナリティを。
古いものにはリスペクトを。
そして、住まいに“暮らし”という命を吹き込む。


たとえば「新しいもの」とは、最新の設備やオーダーメイドの家具、暮らしを快適にする素材や便利な機能や空間のこと。断熱や遮音といった住宅性能ももちろんそこに含まれています。

下屋部分の屋根に断熱材を追加充填
TOYO KITCHENの最新機種(当時)、遮音施工の無垢フロア、和紙クロス


一方で「古いもの」とは、時間が育てた素材の味わいや、今では手に入らないパーツ、その場所にしかない風景、そこにあった暮らしの記憶——そして、そこにこれから住むご家族が紡いできた人生の時間です。

ミシン台を洗面台にリユース
古家の松葉模様のガラスをトイレの欄間に


それらすべてを“素材”や“調味料”のように扱い、絶妙な塩梅で「ちょうどよい暮らし」へと仕立てていく。それが、私たちの考えるリノベーション=Recetteです。


古いものと新しいものが調和し、その家ならではの“レシピ”で暮らしが紡がれていく——そして、その場にまた新しい時間が流れはじめる。

それは、とても美しく素敵なことだと思うのです。

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