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あなたの知らない違法建築、違反建築 -06-
きっかけは、窓ガラスのことでした。
ある工場の方から連絡があって「サッシの窓ガラスを替えないといけないんだけど、耐火とかなんとかの関係で網入りガラスにしないといけないかな?」
このお電話だけでは何とも言い難いので、一度現地を見せていただきました。けっこう大きな工場で、敷地がおおよそ6000㎡、大きな設備が入った工場建屋の他に、事務所棟や食堂、倉庫などの建物が敷地内に点在しています。
「ここのサッシのなんですけど、どうです?」
「うーん、延焼ラインっていうのがありまして、つまり他の建物や隣の建物が火事になったときに、それらからの炎がこちらの建物にかかるかどうかっていうラインなんですけど、図面に落とし込んでチェックしてみますね」
「あ、お願いしますね。最近はコンプライアンスが大事なんで、あんまり適当なことはでないし、普通のガラスにして後からこれはダメとか言われても困っちゃいますんで」
ということで、建築当時の図面を持ち帰って見てみたのです。
が!
ガラスが違うなんて可愛いものではなく、ド派手に違反全開になっているところが多々数々。
これはかなりマズいなあと、さっそく連絡をしました。
「あのー、ガラスについては、あの部分は網じゃなくてもいいんですが…」
「ですが?」
「ガラスのことより、他の箇所でまあまあ問題のところがあるんです」
「まあまあって?どれくらい?すぐになおせる?」
「口では説明が難しいので、一度文書にまとめて整理しましょうか?」
改めて、市役所で建築計画概要書(その建物が建てられた当時の建築確認申請の概要が分かるもの:各市町村の建築関係の部署で閲覧できる)を確認して、図面と、現状を比較。
そこで判明した驚きの内容とは!?