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現場review|和室の面影を残す本棚

和室を洋室に改修し、ダイニングとつながるリビングを計画した。ただ、すべてを新しくするのではなく、もともとの和室が持っていた佇まいも残したいと考えた。

そこで、柱が室内に現れる真壁づくりはそのままに、柱や木部を既製建具(Panasonic)の色に合わせてライトグレーに塗装。既存の書院や地窓は、造作が美しかったため、そのまま活かすことにした。

今回、この地窓のある壁面いっぱいに本棚を設けた。

お客さまは大学教授で、たくさんの本を所有されている。また、本棚の一画をデスクとして使い、書斎のように過ごしたいという希望もあった。

そこで、本棚の一部にデスクを組み込み、デスクの天板と棚板の高さを揃えることで、家具全体に連続性を持たせた。設計にあたっては、まず地窓の位置や寸法、書院の窓台の出寸法などを実測し、おおよその納まりとデザインを検討。

 

 

その後、いつもの荒川木工さんと一緒に現場を確認した。

長押や既存の造作と本棚が干渉する部分を細かく採寸し、それぞれの高さや水平を確認しながら、棚板の組み方や接合方法を決めていく。

特に気を配ったのが、既存の造作との取り合い。長押の出っ張りや窓まわりの細かな段差を避けながら、本棚をできるだけ隙間なく納めたい。また、地窓は今後も開閉やメンテナンスができるよう、窓まわりの棚板を取り外せる仕様とした。

 

 

製作した本棚は、いくつかのユニットに分けて現場へ搬入。既存の柱や壁、長押との位置関係を確認しながら、慎重に組み立てていく。

 

 

今回は幸いにも建物の精度がよく、隙間を埋めるためのフィラーなどを設けずに、既存の造作にぴったりと納めることができた。

 

 

既存の造作と違和感なくつなぐには、図面上の寸法だけでなく、現場にあるわずかな凹凸や寸法の違いまで読み取る必要がある。こうした細かな仕事を丁寧に形にしてくれる荒川木工さんの技術には、いつもながら感謝。

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